民法改正による居住用財産の夫婦間贈与について

サイトマップ
     
キービジュアル

協会からのお知らせ

居住用財産の夫婦間贈与と相続税の関係は?メリットと民法改正の影響とは?

2019/09/17

コラム

コンテンツ番号:41


節税対策も兼ねて、長年生活を共にする配偶者に居住しているマンションを生前贈与しようと考えている方もいるのではないでしょうか。

そして、今回約40年ぶりの民法改正により、生前贈与を対象とした居住用財産に関する優遇措置が施行されました。

でも、「民法改正で生前贈与に影響は?」「生前贈与は節税にならないこともあるの?」など気になる方もいるでしょう。

 

今回は、生前の居住用財産の夫婦間贈与について詳しくご紹介します。

居住用財産を夫婦間贈与するとお得になる?

「おしどり贈与」とも呼ばれる「贈与税の配偶者控除」は、婚姻期間が20年を超える夫婦で、今後も同じ住居に住み続ける見込みであることを条件に適用されます。

基礎控除110万円と合わせて、最高2,110万円まで非課税になる特例です。

 

したがって多くの方は、節税対策のために生前贈与を考えると思いますが、結論からいうと居住用財産の夫婦間贈与が必ずしも得になるとは限りません。

その理由として、生前贈与には下記の2つのデメリットもあるからです。

 

まず、贈与は不動産取得税や登録免許税が相続時に比べて高くなること。

一方、相続の場合、不動産取得税はかかりません。

贈与の場合の登録免許税が固定資産税評価額の2%なのに対し、相続の場合は0.4%と贈与の方が圧倒的に不利になってしまいます。

 

次に、相続税の特例として、自宅の評価額を330㎡まで8割減額できる「小規模宅地の特例」制度がありますが、贈与の場合は使えません。

 

これらを加味しても、節税メリットの方が大きかったりする場合は、夫婦間贈与をした方がよいですね。

ただ、相続税には基礎控除や「配偶者の相続税控除」があり、最大1億6,000万円までは非課税なので多くの家庭では配偶者が課税されることはないでしょう。


居住用財産の夫婦間贈与は民法改正でどう変化したかチェック!

これまでの制度だと、たとえ生前贈与をしたとしても持ち戻しの免除を遺言などに記してある場合以外は、居住用財産は「特別受益」として相続財産とみなされていました。

 

つまり、夫婦間贈与がなかった場合と同じになってしまう可能性があったのです。

これが原因でトラブルが起こることも少なくなかったので、今回の民法改正により遺言などがなくても持ち戻しが免除されることになりました。

 

持ち戻しが免除になると、配偶者が受け取れる法定相続分は居住用財産を除いた分になりますね。

そのため、最終的に配偶者が相続できる財産もこれまでに比べて多くなりました。

これは、居住用財産の夫婦間贈与を行う場合には、大きなメリットであるといえるでしょう。


まとめ

今回ご紹介したように、生前贈与にはメリットもあるものの、必ずしもお得ではありません。

自身の財産を確認した上で、適用するかどうかよく考えてみましょう。

 

それぞれの環境によっては複雑な制度でもあるので、場合によってはプロの力も借りるとよいかもしれませんね。

 

私たち一般社団法人相続総合支援協会では、正しい知識と確かな実績がある専門家が理事として責任を持って活動しています。相続に関する疑問や不安を解消したい方を総合支援いたします。
お気軽にお電話専用フォームからお問い合わせください。