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小規模宅地等の特例の概要と改正点とは?

2020/07/29

コラム

小規模宅地等の特例は、相続税の節税に効果的な制度になります。

相続税の負担が大きくても、この制度を利用すれば税額を軽減でき、建物や土地を手放さずにすむメリットがありますよ。

今回は、小規模宅地等の特例について概要と改正点をご紹介します。

小規模宅地等の特例の概要とは?

小規模宅地等の特例の概要とは、土地の評価額を最大80%軽減できる相続税の支払いに有利な制度です。

条件さえ満たせば誰でも利用できますが、注意点もあるので気をつける必要があります。

制度が適用される宅地は以下の3種類で、限度面積と減額される割合もチェックしましょう。

 

・特定居住用宅地等330㎡80%

・特定事業用宅地等400㎡80%

・貸付事業用宅地等200㎡50% 

 

特定居住用宅地等とは、被相続人が住宅用に利用していた土地になります。

特定事業用宅地等は事業に、貸付事業用宅地等は不動産貸付業に使われていた土地です。

利用できる対象者は、次の相続人になります。

 

・夫または妻

・同居の親族

・被相続人と別居の親族(同居の親族は、6親等以内の血族や配偶者や3親等以内の姻族です。

別居の親族として適用を受けるには、主に以下の5つの要件を満たす必要があります。)

・被相続人に配偶者がいない

・被相続人と同居していた相続人がいない

・相続後10ヶ月以上の所有

・相続開始前の3年以内に3親等内の親族などが所有する国内家屋に居住していない

・相続開始時に居住していた家を所有した過去がない

小規模宅地等の特例の改正点とは?

小規模宅地等の特例は、平成30年度と31年度に改正点が加わっています。

平成30年度では貸付事業用宅地等、平成31年度では特定事業用宅地等に、相続開始前の3年以内に使用された土地は、特例の対象外となりました。

 

特定事業用宅地等では、3年以内であっても、事業用の減価償却資産が土地価格の15%以上であれば、特例の適用を受けられるのでチェックするようにしてくださいね。

老人ホームに入居していた際の要件についても、平成25年度に緩和されていますよ。

 

また、贈与において相続時精算課税制度を利用したケースでは特例の適用を受けられないので注意しましょう。

相続時精算課税制度は納税時期を相続時に遅らせるだけで、特段節税効果のある制度ではありませんよ。

まとめ

小規模宅地等の特例とは、相続税において、最大で80%もの評価額を軽減できる制度です。

現金資産の少ないケースでの税金の支払いに役に立ち、節税効果が高くなる特徴があります。

要件が細かいので、自身のケースで適用されるかよくわからない場合は、専門家に相談するのがおすすめですよ!

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