2020/03/18
コラム
実家を相続することになった方のなかには、売却を考える方もいらっしゃるでしょう。
けれども、そのまま売るべきなのか、取り壊してから売るのかは悩みますよね。
実は、そのまま売るのと取り壊しをしてから売るのとでは、売却価格に差が出るのです。
では、いったいどんな場合に解体をするべきなのか、解体をする際の注意点などをまとめてみました。
家を取り壊す必要性を考えるときには、築年数がひとつの判断基準となります。
多くの不動産会社では、築20年以上の木造戸建て住宅については価格を0で査定しています。
家は経年とともに価値が下がっていきますが、木造建築はとくに20年で0になると言われているのです。
しかし、これはあくまでも目安であり、築20年以上経ってもまだまだ現役で使うことができる物件も存在しています。
大幅に直さないと住めないような家であったり、築30年以上の住宅の場合は、取り壊しの必要があるといっても良いでしょう。
個々の状態により解体の判断は異なりますので、複数の不動産会社に相談してみましょう。
もしも実家を取り壊して売る場合、解体費用がかかります。
なるべくなら費用を抑えたいわけですが、そもそもこの解体費用は誰が負担をするべきなのでしょうか?
解体費用は売り手が負担をしても、買い手が負担しても大丈夫です。
たとえば、買いたいなと思っている人が取り壊すことも視野に入れて購入する場合は、そのままの状態でも売れます。
したがって、解体費用を出すのが難しい場合は、取り壊しをせずに売りましょう。
ただ、購入予定側は解体費用のことも考える必要があるため、取り壊す必要のある家を含めた売却価格は、土地のみの価格よりも少し安くなると考えたほうがよいでしょう。
しかし、これが地方の土地の場合、話は変わってきます。
地方の土地は土地価格が安く、解体費用を引くと売却価格がマイナスになってしまうこともあります。
つまり、解体費用よりも土地価格が低い場合は、売り手が取り壊して売却する必要があるでしょう。
また、取り壊しをする時期によっては、固定資産税で損をすることがあるため、注意が必要です。
固定資産税は、1月1日での所有者に課税されるため、1月1日よりも前に取り壊しをしておかなければなりません。
1月1日をまたいで取り壊し途中の場合は、免除されることもあるため役場に相談してみましょう。
古くなった実家をそのまま売却するべきなのか、それとも取り壊してから売却するべきなのかについてご紹介しました。
解体の判断基準は築年数や家の状態にもよるため、複数の不動産に相談をして、取り壊しをするか見極めたいですね。