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土地と建物の名義が違う?相続時に関わる問題点とは

2020/01/29

コラム

親が所有者の土地に子が建物を建て、そこで生活することはよくある状況で、お知り合いの方にもいらっしゃるかもしれません。

その珍しくない「名義が違う」という状況ですが、相続のときには簡単に解決し難い問題が出てきます。

 

そんな問題について、また、親の名義の土地に対して子が建物を建て、地代を支払うときの注意点についてお伝えします。

土地と建物の名義が違う時の相続時に出る問題とは

普段生活するには問題も出ず、親が持っている土地に子が生活していることに安心する親も多いでしょう。しかし、相続時にはその状況が変化し、厄介な問題が出てきます。

もし、被相続人である親に子が3人いて、うち1人が建物を建てて生活をしている場合、誰が土地を相続するのが良いと思いますか?

そこが一等地と呼べる場所で資産性も高い場合、もし建物を所有する1人の子が土地を相続した場合、他の2人が素直に納得するでしょうか。

 

建物の所有者が相続すれば土地と建物の名義が一緒になりますが、他の2人が納得しない。

3名の共有名義にした場合は所有権が複雑になり、もし、売却をしたい場合やさらに相続が起きたときに孫世代まで所有権が複雑に絡んできます。

 

こうして名義が違う場合には所有権に関する問題が出てきます。

ですからこの状況のときは生前に遺言書や公正証書などを残し、問題が残らないようにしていきたいですね。

土地と建物の名義が違う場合は地代に注意!

親名義の土地を借りているものですから、子としては毎月の地代を支払わないと思うのも当然です。

しかし気をつけないとならないのは、地代を支払ってしまうと「借地権」になってしまうことです。

借地権とは所有者に毎月の地代・権利金を支払うことで、土地の使用権を借り受けるという権利です。

 

もし借地権契約を正式な形で締結し権利金を支払ったのならばいいのですが、ただ何となく地代を支払わなきゃ、と考える場合は要注意!

 

借地権の権利金を支払わず、地代のみを支払っているとみなされ、権利金部分が贈与として見なされることがあります。

権利金額は税法上土地の評価額の6~7割、それが贈与と見なされると非常に高額な課税をされてしまうことがあります。

 

ですから親名義の土地に子が建物を建てて使用する場合は無償で使用する「使用貸借」という形にし、支払っても固定資産税程度にとどめましょう。


まとめ

土地と建物の名義が違う場合の相続について、誰が所有権を持つにしても問題が起きやすいことについて説明しました。

親が生前にきちんと遺言などで定めておくことで、遺産分割協議などで大きな問題に発展しないようにしたいですね。

また親の土地に子が建物を建てるときも、借地権に該当しないように注意したいですね。

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