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相続税は物納することができる?できない?要件と注意点を押さえよう!

2019/12/20

コラム

肉親が亡くなり、財産の相続が発生すると相続税を納めなければなりません。

その時、相続する財産に現金がなく、手持ちにも相続税を支払えるほど現金がない場合はどうしたらいいでしょうか。

相続財産の不動産を売却して現金を作る、ということも一つの方法ですが、要件を満たせば現金以外のもので相続税を納める「物納」という方法があります。

 

ここではどの場合物納ができるのか?その要件は?そして注意点について解説します。

相続税を物納する要件とは

相続税を物納したいからといって、全ての財産ができるわけではなく、いくつかの要件を満たさないとなりません。

 

まず、物納できる財産は「相続で得たもの」に限られるので、相続前から自分が所有していた財産は該当しません。

 

また、物納できる財産の種類は不動産や国債、地方債、船舶、株や動産などです。

そして、どんな形であれ現金にて相続税を納付することができない場合が大前提になります。

 

相続財産に現金がなかったり、自分自身の預金もなかったり、自分自身の収入で5年から20年かけて支払う「延納」ができない時に該当します。

これらの要件を満たし、物納できる財産を納付期限内に申請することで、物納することができるのです。

 

相続税を物納するための注意点

物納できる財産の種類は定められていると先述しましたが、それには順位が設定されていて、上位のものから優先的に納める必要があります。

不動産や船舶、国債や地方債、上場株式は第一順位で、同じ株式でも非上場株式等は第二順位になります。

 

不動産を物納する場合は第一順位なので優先的に納めることができますが、そこでも注意しなければならないことがあります。

管理処分不適格財産と呼ばれる、不動産の場合は担保がついていたり、権利関係がはっきりしていなかったり、境界が不明瞭な土地は物納できません。

 

また、他に物納に充てるべき財産がない場合は、物納劣後財産と呼ばれる、違反建築物やその建物が乗った敷地などでも納めることができます。

これらの不動産の種類や細かい要件や注意点は多岐にわたりますので、国税庁のホームページなどで確認しましょう。

 

平たく言うと通常の不動産売買を行う場合に、取引の障害になるような権利などがついていると物納しづらい、ということになります。


 

まとめ

相続税を物納するためには相続人が相続税を支払えず、延納もできない状況が前提となります。

 

また、不動産を納める場合でも、どのような不動産でも納めることができるわけではない、という点に注意しましょう。

その要件については国税庁のホームページなどに記載してあります。

 

もし、現金で相続税の支払いができない場合、不動産の相続財産にて納める物納を検討してみてください。

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