2019/12/06
コラム
土地を相続する場合は、その土地の価値が下がると相続税の節税につながります。
相続する土地が、道路に面している部分が少ない間口の狭い土地の場合、資産価値が下がることをご存知でしょうか。
今回は土地の相続を検討されている方に向けて、間口の広さによって相続税評価額が変わることを説明します。
間口が狭い土地は使い勝手が悪いので、土地としての市場価値が下がります。
間口狭小補正率とは、間口が狭い土地の評価額を減額するための補正率のことです。
間口狭小補正率は、住宅の地区区分と間口の幅によって定められており、最大で評価額を10%減らすことができます。
マイホームなどの普通住宅地区で、間口距離が4m未満の場合補正率は90%になるためです。
地区区分は、ビル街地区、普通住宅地区、普通商業・併用住宅地区などがあり、路線価図で確認することができます。
土地の間口の距離は、実測か公式な平面図から測ることができます。
間口を測る際に、間違えやすい形状の土地について以下に紹介します。
角切り(すみきり)とは角地を敷地として利用する場合に、その接する角の一部分を空き地にして人や車が通行しやすくすることです。
敷地に角切りがある場合は、角切りをしていない形状を想定して間口距離を測るのが正しい測り方になります。
土地に凹凸があり、道路に接する部分が2箇所ある場合、2箇所分の間口を合計して計算されます。
凹凸部分の道路に面していない部分は、間口としては計算されません。
道路に対して建物を建てている敷地が高いところにある場合は、必然的に間口が狭くなります。
しかし、間口を測る場合は、高低差は考慮せずに平面的にみて道路に接道している部分で測ることになります。
これは、高低差は工事をすることで解消できる可能性があるためです。
屈折した道路に接した土地の場合は、実際に道路に接している間口距離の合計と想定整形地の間口を比べて、どちらか短い方が適用されます。
また、旗竿地などで入口の通路が道路に対して曲がっている場合、通路の幅と道路に接している部分のどちらか短い方を採用します。
今回は、土地の相続を検討されている方に向けて、間口の広さによって相続税評価額が変わることを説明しました。
間口の狭い土地は土地の資産価値が下がることから、間口狭小補正率が適用され、最大10%の評価額減額につながります。
相続する土地が変わった形状の土地であれば、間口の測り方を確認しておきましょう。