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セットバックが必要な土地の相続税評価額はどうなる?

2019/12/03

コラム

不動産の土地探しの際にもよく聞く「セットバック」という言葉は、不動産の相続をする際にも関係してきます。

 

今回は、土地または一戸建ての相続を検討している方に向けて、セットバックとは何か、セットバックが必要な土地の相続税評価額の評価方法について紹介します。

土地の相続税評価額①:セットバックとは?

家を建てるための土地は建築基準法第42条2項により、接道義務が定められています。

防災などに考慮して、4m以上(6mの場合もあり)の道路に2m以上接している必要があります。

これは、消防車などの緊急車両が家の前まで通れるようにスペースを空けておき、防災面での安全性を確保するためです。

 

しかし、昔ながらの下町や住宅街などは基準を満たしていない狭い道路がたくさんあり、いずれ新しく家を建て替える時には、近くの道路の中心線から2m以内の範囲には建物も塀も建てることはできません。

 

つまり「土地の後退=セットバック」で、セットバックが必要な土地とは、建築基準法の接道義務を満たすために工事が必要な土地のことです。

 

現在、住んでいる人に道路分の土地を明け渡すように要求することは難しいため、いずれ建て替える時に土地を後退するという処置が取られます。

販売されている土地に「要セットバック」などの記載があるのは、このような場合になります。

また、土地に接している道が公道か私道かに関わらず、道幅などのセットバックの要件は同じです。

セットバックが必要な土地②:相続税評価額の評価方法

セットバック適用されることで、相続税評価額の評価方法がどのように変わるのかを紹介します。

セットバックをすることで、単純に敷地の中に建物を建てることができない部分ができるので、相続税評価額が減額されます。

 

まだセットバック工事を行なっていない土地を評価する場合は、該当部分に関しては、通常の相続税評価額から70%相当額が控除されます。

 

セットバックが完了しており、家族など特定の人のみが私道として使用している場合は、通常の計算方法で算出された相続税評価額の30%になります。

セットバックされた土地が公道として認められれば、相続税評価額はゼロになります。

 

なお、セットバック部分を建物の敷地として使用していなくても、駐車場の一部として使ったり、私物を置いている場合はセットバック済みとはみなされないので要注意です。

 

このように、セットバックの適用範囲の評価額を下げることで相続税の節税につながります。

に、公道として使用される場合は評価額がゼロになるので、かなりの額の節税になりますよね。


まとめ

相続した土地に接する道路の幅が4m未満の場合であれば、セットバックが必要になります。

セットバックの適用をうけることで相続税評価額の評価方法が変わり、大幅に減額されるので、節税につながります。

 

土地の相続税評価額の減額は他にもさまざまな方法があるので、専門家に相談することをおすすめします。

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